三世代住宅・全面リノベーション

― 動線と色で整える暮らし ―

概要
用途|三世代同居住宅
内容|間取り再構成・空間設計・色彩設計・内装材選定・照明計画
構造|築30年以上 木造二階建て

背景

築30年以上の純和風住宅。

一部屋に天井照明がひとつという構成、
木目の割合が多い内装、
細かく区切られた間取り。

光量は限られ、心理的には「暗い」「寒い」「寂しい」と感じられる空間でした。

三世代が暮らす住まいとして、
安心できる明るさと、穏やかなぬくもりを持つ環境へ整えることが求められました。

間取りの再構成

最も大きな変化は、廊下面積を大幅に減らしたことです。

これまで移動のために使われていた空間を居室へと転換。
部屋の実質的な面積が広がり、生活の中心となるスペースがゆったりと確保されました。

玄関から直接二階へ上がる階段の位置も変更し、
必ずリビングを通る動線へ再設計。

家族が自然に顔を合わせる構造へ整えています。

動線が整理されることで、
身体的な無駄な動きが減り、
心理的な落ち着きも生まれました。

光の再設計

南側から十分な光を取り込めない構造上、
北側にしか窓を設けられない個室も生まれました。

単純に明るさを増やすのではなく、
光の質を設計する必要がありました。

ダウンライト、ブラケット、間接照明を組み合わせ、
時間帯や用途に応じて雰囲気を調整できる照明計画へ。

天井中央の一灯照明から、
層のある光へ。

光は、空間の温度と感情を変えます。

色彩設計の考え方

北向きの部屋には、
あたたかみを感じる明るい内装色を基本としました。

また、住まい手の持病を考慮し、
その症状に穏やかに作用するとされる色を
クローゼット内部に取り入れています。

見えない場所にも色の意味を持たせること。

それは、環境全体を整える視点です。

今回のリフォームでは、

  • クローゼット内部に異なる色を採用

  • 一面のみアクセントカラー(自然塗料)

  • 一部屋で5色以上を用いた構成

という設計を行いました。

色数は多くとも、
統一感を保ちながら空間ごとの違いを体感できる構成。

感情が穏やかに弾む住環境を目指しました。

和と洋の境界

既存住宅は純和風。

どの程度まで洋の要素を取り入れるか。

これは最も繊細な調整でした。

新旧が明確に分断されることなく、
しかし変化は確実に感じられること。

特に、既存スペースと新設スペースの境界となるドアのデザインには細心の注意を払いました。

境界は、空間だけでなく感情の境界でもあります。

違和感なく、自然に。

色の調和によって、住まい全体をひとつの環境として再構築しています。

生まれた変化

・廊下が減り、部屋が広がった
・光が重なり、空間に奥行きが生まれた
・家族が自然と集まるようになった

以前は「暗く、寒く、寂しい」と感じられていた住まいが、
安心して過ごせる空間へ。

整えられた環境は、
暮らす人の感情を静かに支え続けます。

このプロジェクトで整えたもの

間取りだけではありません。
光だけでもありません。
色だけでもありません。

三世代が共に過ごす“時間の質”を整えること。
それが、この住宅リノベーションの本質でした。

戸建住宅主寝室にある書斎、フリースペースのリフォームです。
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