概要 用途|美容室 新築移転 内容|間取り設計・空間デザイン・色彩設計・内装材選定・ロゴデザイン・販促ツール制作 種別|商業空間
背景
長年、独立して営業されていたオーナーが、 新たな拠点として構想してきた美容室。 これまでの店舗は、仕切りのない広いスペース。 入口からすべてが見渡せる空間でした。
新店舗では、
・入口を暗くしたい
・シャンプーブースは落ち着いた空間にしたい
・小さな庭を設けたい
という具体的なイメージが、オーナーから共有されました。 それらを断片的に実現するのではなく、 空間全体の流れとして再構築することが求められました。
空間構成|期待を生む動線
入口の扉を開けると、
あえて暗く設計された内玄関を通り、
その先に明るい受付が現れます。
光のコントラストによって、
日常から非日常へと切り替わる体験を設計しました。
空間は、
受付
待合スペース
カットスペース
シャンプーブース
カウンター
小さな外部スペース
スタッフルーム
へと分かれています。
R(曲線)を活かした間取りにより、
直線的に全体を見渡せない構成としました。
「次に何があるのだろう」
その期待が、空間体験を豊かにします。
色彩設計|穏やかさと高揚のバランス
多機能な空間でありながら、
統一感を持たせること。
同時に、退屈にならないこと。
各スペースごとにリズムを持たせながら、
雑然としないよう色彩を整理しました。
天井の高いカットスペースには、光が降り注ぐ明るさを。
シャンプーブースには、深みのある落ち着いた色を。
小さな庭を望む窓辺には、やわらかな自然光と植物の色が映える構成を。
色は、感情を呼び起こします。
ゆるめたり、引き締めたり、
そっと背中を押したり。
色は、空間の感情を設計する要素です。
だからこそ、その場をどう整えたいのか。
どんな時間を過ごしてほしいのか。
意図を持って色を選ぶことが大切なのです。
光の設計
天井の高さを活かし、
自然光と人工照明を組み合わせた設計。
日常では味わいにくい開放感と、
落ち着きのある陰影。
光は、髪だけでなく、
心の輪郭も整えます。
ブランドの統合
空間設計とあわせて、
ロゴデザイン
オープン告知広告
リーフレット制作
も担当しました。
視覚的印象が一貫するよう、
ブランド全体を統合。
空間・印刷物・ロゴが別々に存在するのではなく、
ひとつの環境として機能するよう整えています。
生まれた体験
入口の暗さから明るい受付へ。
落ち着いたシャンプーブース。
開放感あるカットスペース。
来店された方からは、
「落ち着く」
「ゆったりできる」
「特別な時間を感じる」
という声をいただきました。
美容室は、髪を整える場所であると同時に、
心を整える場所でもあります。
このプロジェクトで整えたもの
間取りだけではありません。
色だけでもありません。
日常の延長ではなく、
心がほどける時間を生む環境。
色と動線と光で、
体験そのものを設計しました。
整えられた空間は、
人の感情を静かに支えます。










